セカンドラブ

「ーー正和、愛してるわ。生まれ変わったら……。ぜったい、あなたの所に会いに行くから待っていてね」

 それが、私が25歳だった当時、つき合っていた遥が残した最後の言葉だった。

忘れもしない。遥が誕生日を迎える前日に私達がドライブしていた時の事だ。信号が青で直進していた所に左から来た信号無視の車が助手席側のドアにぶつかってきたのだ。

 私は運良く軽症ですんだのだが、遥は……。

 

それからと言うもの、私は遥の言葉を信じていた訳では無いが、深い関係になる女性を作らずにいたと、言うよりは作れずにいた。

 それは、失うことへの恐怖からだったように思う。もうあんな思いするのはごめんだった。

 

そんな中でも時折、小柄な体系で腰まである黒髪のロングヘアーをポニーテールにしている何処か遥に似ている女性を見れば目で追ってしまっていたのも事実だ。
 

その度に、私は遥がもういないんだという事実を再認識させられ、焦燥感にかられ胸を抉られる思いをしていた。

 そんな私も、もう45歳になり、大概な歳になっていた。白髪も増え、かおの皮膚もたるみ、おじさんになっている事実に月日の流れを感じ落胆する日々を過ごしたいた。

 そんなある日、私が何時通りに思い出の公園のベンチに座りうなだれてると、懐かしい甘いシトラスの香りがするのと同時に不意に肩を叩かれ私はハットして振り返る。
 すると満面の笑みを浮かべた腰まである黒髪をポニーテールにしている小柄の女性が微笑みながら佇み、そして告げた。

「正和、またせたね」

 

 私は、直ぐに彼女が遥かの生まれ変わりだという事を悟っていた。

 そしてまた遥に恋することも……。