ウェインスロット戦記 CM

――かつて、広大なアルタイア大陸には、アルガス王国、シーリス王国、スラテマ皇国、オタリア帝国の4つの大国があり領土を拡大すべく互いに敵対しあい戦を繰り返していた。――そんな4国を統一し平和を齎した(もたら)男がいた。その男の名は、後に黒狼王と呼ばれる事になるウェインスロット・バロス・スタイナーその人である。彼は最弱と呼ばれていたアルガス王国を立て直し、アルタイア王国を樹立する大事業を成し遂げた偉大な王である。今日はその彼の話をしよう。

アルタイア歴175年10月。

アルガス王国は、隣接するシーリス王国にオルソン地区を攻め入られていた。戦況はシーリス王国が3万の兵に対し、守りが1万の兵と圧倒的に不利な状況で、今正に陥落しようとしていた。

そんな中、ウェインスロットはその状況を覆すべく、4名の従者と100騎の黒い鎧を着た重騎兵を率いて、オルソン地区にある自軍の本陣を目指し、急ぎ馬を走らせていた。

街道の砂埃舞う中、従者の一人が、槍に狼が描かれた旗をつけ(なび)かせている。

脇にある草原には羊が群れ鳴いている。

「アルウィンよ、本陣まではどれくらいだ」

「そうだな。あと、5分ちょっとというところか」

――ちっ、また兄上が早まらなければいいのだがっ。

今ここを落とされたら……。

ランカスターをオタリア帝国に狙われて……。

ウェインスロットの眉間に(しわ)が寄る

「悪いがもう少し急ぐぞ」

「了解」

 ウェインスロットの言葉に筋肉質の身長が185センチはあるだろうか。大柄な男が、風で黒髪のウルフヘアーを(なび)かせ答える。男の名はアルウィン・ストラード・マクギリスと言いウェインスロットと同じ26歳の従兄弟にあたる人物だ。

それを期に騎兵は加速し先を急ぐ。更に砂塵が舞い大地が揺れる。

その甲斐あってかウェインスロットたちは程無くして本陣に辿り着く。

続きはエブリスタで掲載中 ENTER